元建て債券の発行代わり金の仕組み

最近、貞子さんの連れ連れ日記を読むようになりました。興味深い分析をいつも拝読しています。さて、

元建ての代わり金を外貨(多くの場合米ドル)に為替スワップして持ち出す話とすれば、元の代わり金が最終的に誰の手に渡るかを金融当局がモニターしていれば大きな問題にはならないと考えられます。

北京 9日 ロイター] 中国は、外国の企業や機関が中国で人民元建て債券を発行して調達した資金を外貨に交換し、中国国外に送金することを認める方針。中国国家外為管理局(SAFE)のトウ先宏副局長が9日、フォーラムで明らかにした。

 人民元建て債券の発行は、これまでにアジア開発銀行と国際金融公社の2つの国際機関が認可されたが、調達資金は中国国内で使用するという条件が付いている。

むしろ、これまで為替スワップすら認められず、国内でそのまま代わり金を使用するように求められていた状況に比べれば、随分と、選択肢が増えて便利になりそうな気がします。そういう面で、他のアジア各国がこれまで取ってきた漸進的な金融市場開放の道を中国も注意深く歩んでいると言えるのと思います。

ただ、悪魔は細部に潜んでいます。今回の新しいガイダンスの詳細を確認する必要がありそうです。為替スワップではなくアウトライトでの外貨交換→持ち出しとすれば、有効性は別としてユニークな手法と思われます。中国当局が自ら行えばこれは立派な外国為替市場介入なんでしょうが。

リンク: 本当に『とてつもない国』中国?Part2:貞子ちゃんの連れ連れ日記 - AOLダイアリー.