債務担保証券と信用リスクの所在

日経大機小機。「真和」さん。サブプライム・ローン問題での住宅ローンの質の低下について、低金利政策や過剰流動性の問題もあるが、資産証券化の限界も挙げる。債権流動化を促すが、他方で、裏付けとなる債券の中身が不透明になり、信用リスクの所在や負担者があいまいになる、とする。
どうも、「市場(公開)型金融」の場合には、信用リスクの担い手が広く薄く分散する。しかし、債務担保証券の場合は信用リスクの直接的なモニタリングが難しく、倒産確率などの統計的データに過度に依存してしまうのが問題との問題提起。
銀行を中心とする相対型金融の場合には貸出を行った金融機関が直接モニターをしているので信用リスクの所在は曖昧にならない。
筆者の結論・提案は、「債務担保証券などについて信用リスクの所在を十分に意識し、その情報開示を強く求めていく必要がある。」「健全なリスク認識を徹底させていくことが肝要」というもの。
ただし、この説明からは「市場(公開)型金融」と説明するものの具体的な説明が欠けているのが気になった。