首相辞任に思う

前首相がストレスにさいなまれる形で政権を放り出したのに対して、この首相の辞任の方法は、あくまで主体的な決断に基づくものだと思う。おそらく、内閣総辞職を行うとすれば、このタイミングがベストで、野党が総裁選を行わずに無投票で総裁選を行うタイミングに、自民党の総裁選をぶつけるという形になった。

それにしても、日本の政治の混迷は、民主党の力が今参議院では強いということもあるが、与野党の応酬を放任という形で見守るという国民の期待、要求の反映の結果ととらえるべきなのだろう。野党が出したコメントにもなるほどというものはない。

小泉さんが成功した劇場型政治が、もりあがりのないままに続いているのかもしれない。劇場型政治は常に重要問題を巡っての「国民投票」がなされない限り継続しない。単純な争点を打ち出すという戦術のレベルで与野党が応酬するだけで終わってしまう。

それにしても日本の政治混迷が世界の政治、経済に与える程度はどの程度なのだろう。少なくともアジアへの日本の関わり方という点ではマイナスだろう。