日本版サブプライム破綻の日

と題して、萩原博子氏が文芸春秋(2月号)に寄稿している。ひょっとしてと思ってみると、やはり、住宅金融公庫の金利は当初10年は低金利だが10年後には金利が引き上げられる(萩原氏によれば2倍)。「ゆとり返済」にも言及。で、実際にこのローンを借りた人達はかなりの確率で破綻しており、旧住宅金融公庫の破綻金額も2006年には2647億円にまで増加(2002年には1131億円だった)しているという。1998年にはマンションの建築確認や完了検査も地方自治体から民間の確認検査機関がこれに代わっておこなうことができるようになり、これもマンション業界を助けた。その上で萩原氏はゆうちょ銀行が普通の銀行で住宅ローンが組めない人達のために高めに金利を設定した住宅ローンを斡旋する形で住宅ローン市場に参入するという。で、ゆうちょ銀行のこの役割はサブプライムローンでのブローカーの役割に似ており、このブローカー業務をやめるべきとしている。
色々な制度設計、商品設計は、思わぬ影響を与えることがある。また、制度、商品は一定の前提に基づいていることがある。