福田首相のダボスでのスピーチとディベート

ダボスでの福田首相のスピーチとブレア元首相や司会者(Charles Schwab) とのやりとりを見ていましたが、英訳を意識したスピーチであったこと、討論では最初はやや無難な福田首相の言い方でハラハラしましたが、ブレア首相の好意的な対応にも助けられ、洞爺湖サミットに期待を持たせるものになったように思います。特に福田さんの最後のステートメントが良かったのではないでしょうか。


ブレア:ミレニアム目標とアフリカの貧困問題如何?

福田:保険問題については、10年前に人間の安全保障を唱えた。JICA緒方総裁が挙げてきているし、アジアで実績あり。その上でどのような方策が望ましいのか説明したい。他のメンバー国に理解を求めたい。

ブレア:気候変動を強調したが、クールアス推進構想や資金プログラムはそれを推進しそうだ。サミットでまとめる可能性はあるか?

福田:日本は次回サミットの議長国であり、各国の意向をとりまとめたい。その結論づけが重要。スピーチでは将来的にどの程度にするかどいう、2030年に半減と申し上げた。今後各国と協議。新興国の事情も理解した上でG8と協議したい。
また、今日明日何をおこなうかも重要。今ある技術をフルに使うことであり、

ブレア:テロとの闘いや平和構築への貢献について。

福田:テロリズムは許せないとして、日本として可能な範囲で協力。インド洋での補給はいったん撤収したが再び出発した。アフガニスタンでの民生充実にも注力。今起きているテロリズム解決に加えて、平和協力活動に必要な人材についても心配している。必要な人材育成をしたいと決めたところ。これまでもやってきたが質的、量的に拡大したい。アフリカ問題にも懸命に対応したい。

司会:経済状況にも触れたが、IMF MDが米国だけでなく全ての国に財政出動を呼びかけた。どう思うか。

福田:それぞれの国がどのような政策が望ましいのかを考えるべき。日本の場合、米国と違う方策が良いのかもしれない。欧州も同様。ただ、株式下落の中で世界中の人が心配するような状況になれば、一斉に行動することが必要。
日本は、着実に輸出も生産も増大している。財政出動もあるが、今の経済状況を考え、より着実な底がためが良いと思う。内需がもっと振興するような、国民がもっと生き生きと動けるような状況として何が良いのかを考え手いるところ。

司会(チャールズ。シュワッブ):サミット議長国としての目標。洞爺国サミットをどのように記憶してもらいたいですか?

福田:うーん、今年は大きな転換点にある年。気候について。経済問題も、今まで当然のようにおこなわれてきた資本主義社会の行動がそれでよかったのか考えるべき時期ではないか。大変重要な年になるのではないかと思う。安全保障上の問題も含めて世界が英知を絞る年ではないか。

司会:総理とサミットを全面的に支援していきたい。