絵所秀紀教授 好調インド経済の「アキレス腱」

1991年以降のインド経済の歩みを冷静にバランスよく分析されている。頭の中が整理される。
アキレス腱:製造業はともかくソフトウエア産業には雇用吸収力に限りがある事。雇用形態も労働の非正規化が進展していること。労働市場が教育水準によって階層化されていること。人口規模については生産年齢人口が増加しこれが貯蓄率、投資率に波及し国民所得の上昇に結びつくという「人口ボーナス論」については、供給サイドのみに目を向けたものであり、実際に雇用面を見ると脳層の雇用増加率が低下している。人口ボーナスを実現するには後進州の教育普及、水準向上→十分な所得をもたらす雇用増加が必要。貧困格差、地域格差をますます広げたのでは成長の足枷。
中国で展開されている議論に類似する印象。週刊エコノミスト2月19日号