岡崎久彦 政治氷河期が来る前に 集団的自衛権

読売 地球を読む。「地球を読む」は月曜日に移動したのかと思っていたが、今回は日曜日に登場。であれば、日曜日の朝刊買いは続けねば。
経済の「失われた10年」につづいて日本の政治外交にも「失われた10年」が訪れる可能性がある、中国が影響力を増し国際政治の力関係の再編がおこなわれるという予想を提示。テロ特措法の成立については、わずかにWSJが「日本が戦線に復帰した」と評価。日本が国際安全保障、日米同盟強化により大きい役割を引き受けるという意欲を持つことが、米国の有識者の望むところで、もっとも重要なのは集団的自衛権の行使とする。
第一に、米海軍が日本海に配備したイージス艦を守るのは、集団的自衛権の行使になるので、日本の海・空の自衛隊は手が出せなかった。第二に、北朝鮮が日本列島に向かってミサイルを撃ち出した場合、それが日本の頭を越えてグアムやホノルルあるいは太平洋上の米軍基地、艦船に向かう場合、これを打ち落とすと集団的自衛権の行使になる。
この原則の承認と自衛隊法の手直しは3分の2の多数で可能であり、福田総理に決断力をもって氷河時代に備える措置を後世に残して欲しいと結ぶ。
説得力あるが、岡崎さんの様な論者からみると、防衛問題もねじれ国会の犠牲になって取るべき手を取れなくなると写る様だ。ねじれ国会は色々な意味で日本の国家戦略を縛っている。ただ、残念ながら国民も、成熟した議論を展開し続けていると言えるだろうか。単に、マスコミによる支持率調査に回答するだけでは、政治家をポジティブに誘導することは難しいような気がするが。この国民にしてこの政治あり。