JPMorganによるベアスターンズの買収関連ーJPMにリスクが移転?

http://us1.institutionalriskanalytics.com/pub/IRAMain.asp
ベアスターンズにはもっともリスクの高い資産が多く含まれており、JPMがこれを取り込むことになるが、JPM自身が既にOTC関連の市場リスクについてみると競合大手米銀比では大きく、1兆6000億ドルのポートフォリオは15bpの損失にしか耐えられないという分析。Economic Riskを完全に支えるには今の5倍の資本が必要との計算になるという。今の不動産市場がまだ底をみていないこと、商業不動産や企業融資もデフレで経済が大きく減速しそうであり、従って、あと1年は不動産市場と金融機関の融資にともなう損失は底打ちしないだろうという判断という。
FRBが実質的に大部分をサポートすることで、ベアスターンズ救済でJPMの取るリスクは限定的と理解しているが、このようなリスク管理上の色々な不確定要因がネガティブに働く余地を見ておく必要がありそうだ。