中銀による公的資金投入

というタイトルはふさわしくないかもしれないが、貸倒となる可能性の高い資産の購入は、中銀による公的資金投入と呼んでも差し支えないだろう。その他、FT報道で目を引いたのは以下の点。

  • BOEキング総裁 
    1. 金利引き下げによりオープンであることを示唆。
    2. BOEの現在のMBS見合いの融資は、長期的な解決への有用なブリッジであるが、一時的な方策に過ぎない。金融市場の脆弱さに対応すし市場が機能しなくなってしまった資産についての銀行の資産の凍結を和らげるための長期的な解決策が必要。→具体的な表現ではないが、ABSの購入あるいはABSと流動性のスワップを考えている可能性がある。
    3. 政府の信用リスクを削減するための方策が必要。問題は流動性であって無責任な融資ではない、とする。銀行側はより厳しい規制、監督に服す必要。
  • ポールソン米財務長官 
    1. 投資銀行に緊急流動性を供与することが規制上持つ含意を検討する必要がある。もっとも、FEDが投資銀行を規制監督すべき、とまでは述べず。投資銀行がFEDから資金を調達できるというのは一時的なものであり、投資銀行と預金受け入れ機関(銀行)の間には大きな差異がある。
  • トリシェECB総裁
    1. ECBは金融市場の緊張を解くことをコミットしているが、ソルベンシー問題に直面した銀行を救済するといったことは、違った世界での出来事であり、納税者の負担を要する。→金融機関救済には慎重なスタンスを見せた。