Lehman Brothers

注目されていたリーマンの発表だが、第3四半期業績「予想」39億ドル損失が予想を下回ったとのことだが、他に商業不動産関係の資産の大半をスピンオフし、投資マネージメント部門の薬55%の持ち分を処分し、配当を68セントから5セントにカットするという内容。

これを受けてリーマンの株式がどうなるか、ニューヨークのクロージングまで見ないととりあえずのところは見えないが、前日比では多少は持ち直しかかっているようだ。

・ベアスターンズとリーマンでは市場に与えるインパクトが違う、とくに、credit default swap protection writer としてはさほど市場での存在は大きくない。つまり破綻させてもシステミックリスクに発展するような可能性が低い。
・米政府はFannie Mae and Freddie Macを救済した後では、すぐに公的資金を導入するようなスキームを導入するのは困難だろう。もっともこの議論は、リーマンの果たしている役割やシステミックリスクの議論とは別。
・FEDにはすでにベアスターンズ破綻の際に投資銀行向けに作られた融資枠があるものの、これは一時的に短期流動性を供給するもので、破綻した投資銀行をすくい上げるものではない。Citi, Goldman Sachs, Morgan Stanleyがまだリーマンと取引をおこなっているとのコメントが流れているようだが、決定的なニュースにはならないだろう。

Fannie Mae and Freddie Macの救済がされたばかりに、リーマンは割を食っているともいえるのだろうか。