金融システム再建 米国とスウエーデンの違い

http://krugman.blogs.nytimes.com/2009/03/04/how-many-banks/
オバマ大統領はわずか5銀行の処理で済んだスウエーデンと、数千の銀行を持つ米国の違いに言及しているが、

http://www.ft.com/cms/s/0/f24fc392-082a-11de-8a33-0000779fd2ac.html
実は米国の商業銀行の資産の64%は大手4行が押さえているという反論。

この点、Alan Blinder教授は、銀行国有化が唯一の選択肢ではないとの主張を展開しているが、オバマ政権のスタンスにやや近いか。主張の根拠をざっと拾い上げると以下の通り。彼の主張はgood bank/bad bankに分けるというもの。(7日付けIHT Economic View by Alan S. Blinder)

  • 米国には約8300の銀行があり国有化するかどうかの線引きが難しい。
  • 大手4行のみ国有化するとすれば、5番手の銀行は資金調達面で不利な状況に陥る。
  • 多くの国有化された銀行の経営を見ていくのは大変。
  • スウエーデンでは政治よりの干渉が少なかったが米国ではどうか。
  • 国有化は米国の伝統や文化にはない。
  • 当局はすでに資本注入をした銀行に指示を行うことが出来る。国有化でさらにもたらされるものは何か。
  • 銀行の資産の中には評価が難しいものがあるが、国有化したところでこの問題は解決しない。