PimcoとPPIP 金融市場では Pimcoが「ホワイトハウスの耳」を持っている

 今日のIHTの記事は興味深い。On finanicial markets, Pimco founder has White House's ear
 ビル・グロスはPimco(Allianzが親会社)の創設者で債券ファンドとしてはもっとも成功を収めていると見られているが、PPIPのもっとも熱心な支持者。
 しかし、そのflagship fundであるTotal Return Fundは1580億ドルの資産を持つがその61%をモーゲージ債に投資。2005年10月のレターで早くもサブプライムローン危機を警告。Total Return FundのA shareは2008年には4.3%上昇しており、2009年については今までのところ5.4%上昇。この状況では見事な成績であり、これも一因となってニューヨーク連銀は、昨年秋に、Blackrock, GOldman Sachs, Wellington ManagementとともにPimcoを雇い1.25兆ドルまでモーゲージ債の買い上げを目指した。
 もっとも、PimcoがPIPPに関わることについては市場参加者は不快感を隠さないという。第一に、Pimcoが財務省や連銀と非常に近い関係にあり投資上有利な立場にあるのではないかという点が挙げられる。
 この点、PIPPのやり方は手ぬるく、抜本的解決は国有化との見方に対して、国有化はリセッションをさらに悪化させるだけあるとのビル・グロスの反論とPIPPの擁護は、彼のファンドが銀行国有化の場合は大きな損失を被ることと関係しているとの指摘がされている。
 グロスはガイトナーに会ったことはないとしているが、それが本当だとすれば、これこそ日本でいう「あうんの呼吸」かもしれない。