ギリシャではゼネスト、ドイツ首相の支持は低下

ギリシャでは政府が打ち出した緊縮策に反対して、大規模なストライキが水曜日実施された。この緊縮策には公務員の給与や年金のカット(財政支出の75%をしめるという)が含まれるが、IMFおよびユーロ圏諸国からの110bioユーロの救済パッケージを受けるための条件。一方、ドイツのメルケル首相は、欧州が分岐点(crossroads)にたっているとしているが、下院での演説でギリシャへの金融支援はユーロの安定や他のユーロ圏諸国への波及(contagion) を回避するためには必要とした。同時に、ユーロ圏のルールを変更し、ルールを破った国にはしかるべく懲罰が与えられるべきこと、また、極端ば場合にはメンバー国の秩序だった破産処理が必要だとした。金曜日にドイツ議会はこの救済パッケージを審議するが、世論はギリシャ支援には固く反対している。ドイツは110BIOユーロのうち、22.4BIOユーロを拠出する。この間、メルケルの率いるキリスト教民主同盟およびキリスト教社会同盟の支持が2%低下して34%になったと伝えており、メルケル自身の支持も6%低下して48%になったという。

ギリシャ国民が緊縮策をまったく受け付けず、また、ドイツがギリシャに甘い顔ができない以上、ギリシャのユーロ離脱あるいは破綻→債務繰り延べという可能性がかなり強くなってきたと思われる。世界は新種の金融危機を迎えたが、十分な対応策がないままに市場の暴走を目にしているというべきだろう。欧州の政治家達の指導力はどのように発揮させるだろう。また、欧州以外への波及はどの程度のものになるだろう。

http://www.marketwatch.com/story/greeks-go-on-strike-against-austerity-measures-2010-05-05?siteid=rss&rss=1