中国のシステミックリスク

という題名の社説(WSJ)なので、決済システムや金融市場そのものではなく、不動産市場のこと?と想像したが当たりだった。
中国の地方政府の投資別働隊が2004年から2009年末までに借り入れた金額は在米研究者によれば11.4兆元に上り、中国の経済規模の3分の1に達しているという。当局はこの数字は大きすぎるとして6兆元としていたが最近これを7.8兆元に修正した。これら融資の傾向やその質を考えると問題は深刻。担保でカバーされるべきと銀行が要求しているのは40-50%程度という。
この融資の4分の1は焦げ付こうと先ほどの研究者は考えている。
江沢民時代に朱容基が果たしたような役割を果たす人物がいるだろうか。外貨準備によるbail-outを皆が期待するというモラルハザードの可能性が高まるばかりという。
深刻な問題だ。経済成長が止まれば米国の住宅市場問題同様にまさしくシステミックな問題になる可能性がある。