日本から北朝鮮への送金、03年度は34%減少・財務省調べ

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 日本から北朝鮮向けに正規ルートで送られた2003年度の資金総額が26億7700万円と前年度から34.5%減り、2000年度からの4年間で最低を記録したことが12日、財務省の調べで分かった。渡航者による現金の持ち出しが送金全体の約9割を占める実態も明らかになった。

 北朝鮮向けの送金減少は、北朝鮮が02年に日本人拉致を認めたことを受け、税関が貨客船「万景峰(マンギョンボン)92」などの北朝鮮船に関し、それまでほとんど実施していなかった荷物検査を厳格化させたことが理由とみられる。

 財務省によると、資料を保存している2000年度分以降、渡航者の現金持ち出し額は、同年度の40億1200万円を最高に減り続け、03年度は25億7600万円となった。一方、国内の金融機関を通じた送金の最高は01年度の5億8700万円、最低は03年度の1億100万円。

 外国為替および外国貿易法(外為法)は、渡航者が100万円を超える現金を持ち出す場合、税関に申告するよう規定。〔共同〕 (17:22)