ユーロへの挑戦

ティートマイヤーの自著を、元外交官の山木氏が丹念に翻訳、これを、京都大学学術出版界のご厚意で、同大教授の村瀬哲司氏と国際通貨研究所が監訳の上で出版されたもの。ティートマイヤーはドイツ財務省次官から連銀に移り、ユーロ誕生の舞台裏に戦後その公僕生活の多くを捧げたが、その回顧録。欧州の研究家にも有用ですが、東アジアで地域金融協力を考える際の貴重な参考にもなりそう。

前の職場での最後の半年間、本書の出版に向け、私なりに微力を尽くしました。田中和子さんにお願いして翻訳を丹念に推敲いただきましたが、私も何回か翻訳を読み返したのが懐かしく思い出されます。

(10月29日書き加え)昨日の日経朝刊の書評欄に滝田洋一編集委員による書評が掲載されました。これで販売に弾みがついて欲しいと願います。

(2009年1月12日書き加え)榊原英資さん「強い円は日本の国益」ではユーロ誕生までの歴史にもページが割かれていますが、本書を何度も引用してティートマイヤーの回顧を紹介しています。