渡辺修さん 東アジアの将来構想

日経夕刊 あすへの話題。
2006年4月の二階経済産業相による「東アジア包括的経済連携」提唱を取り上げる。ASEAN+6での提案。これに一部の閣僚が異論を唱える等国内では時期尚早との批判が多かったが、ASEAN側の反応は、「中国から各種のアイデアが投げかけられる中、やっと日本が東アジアの将来構想を示したことを高く評価し、しかもその構想が早い段階から国の内外に透明な形で提案されたことは、自分達も遠慮なく意見が言えて有り難いというものだった。」と紹介。同じ民主主義という価値観の下で、高い技術力と産業パワーを持つ日本がどのような将来構想を描き、どのようなリーダーシップを発揮するのかは、ASEANの感心事。日本の提案はこれに応えたもの。昨年1月の東アジア首脳会議での合意を受けて各国の民間専門家会合で研究が続けられていると続く。渡辺さんは2006年4月時点ではジェトロ理事長。
金融協力ではASEAN+3の枠組みで実績が地道に積み重ねられている。2006年4月のこのASEAN+6構想を聞いて思ったのは、官庁によって枠組みが違ってきているというのは、別に違っても良いのだが、日本としてのメッセージがクリアーに伝わっていないという印象であった。東アジアに向けての経済連携は、外務省がとりまとめるのに無理があるのであれば、やはり内閣自身がとりまとめをおこなった方が良いように思う。