香港、通貨制度に目標圏を導入・ドルペッグ制は維持 NIKKEI NET:主要ニュース

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香港、通貨制度に目標圏を導入・ドルペッグ制は維持

 【香港=佐藤一之】香港の中央銀行にあたる香港金融管理局(HKMA)は18日、米ドルに連動(ペッグ)していた香港ドルの通貨制度を変更、小幅ながら変動を認める目標相場圏(ターゲット・ゾーン)制度を導入すると発表した。同局は投機資金封じ込めを狙ったペッグ制の強化策と位置づけている。

 従来は1米ドル=7.8香港ドルで連動していたが、今後は1ドル=7.8香港ドルを中心値として、1ドル=7.75―7.85香港ドルの変動を公に認める。変動幅は上下0.64%で、まず18日から上限を7.75香港ドルに設定。23日から下限を7.8香港ドルから順次引き下げ、6月20日に7.85香港ドルにするという手順をとる。上下限に近づいた場合はHKMAが市場介入を実施する。

 香港は中国への返還前の1983年にペッグシステムを導入。返還を巡る英中交渉の不調で香港ドルが暴落したのがきっかけで、以来同システムを維持している。  (22:54)