ウオン円市場と中銀スワップ

今朝の日経には、韓国当局がまたウオン円市場の創設、振興を目指しているとの記事があった。思い起こすのは1996年にも同じような試みがあって結局挫折したこと。この試みに一生懸命協力した金融関係者も複数いたが実を結ばなかった。このときと現在の環境や条件の差はなんだろうか。外国為替管理はかなり緩和され、資本勘定取引の自由化が図られない状況下でCLS Bankの対象通貨に含められ、かつ、予想以上にその取扱件数が増えていることに示されるように、外国為替取引が韓国で伸びていることが挙げられる。しかし、これは米ドル・ウオンの通貨ペアについてであって、ウオン・円のペアではない。このペアを増やすには、NDFとかデリバティブに頼るのではなく、資本取引を本格的に増やす必要があろう。また、非居住者に直接あるいは間接に韓国の外国為替市場にアクセスする方法を、段階的でも良いから徐々に認めていくことが必要になろう。

たまたま、今日、韓国が中銀スワップによって、外貨を民間に貸し出す方策を導入するとの話をブログで知った。こちらの方も検討してみたい。