東アジア地域統合へのアイディア
茂木健一郎さんが、東アジアの地域統合に言及されています。考え方、感じ方が新鮮だと思いました。
リンク: 茂木健一郎 クオリア日記: 衝動は桜の花びらのように.
欧州連合(EU)の一等参事官、
科学技術部長のDr. Philippe DE TAXIS DU POET
と話す。フィリップから聞いた欧州連合の理念は、
私の心に忘れがたい感触を残した。「第二次大戦が終わった時、ヨーロッパの
国々が連合できるなんて、誰が思ったか?」「だからこそ、少数の人たちが、理想を抱いた。」
「経済的な格差は当然ある。しかし、域内で
富める国が貧しい国を助けることで、
富める国にも恩恵がある。それは、ウィン=ウィンの関係なのだ。」「欧州連合の人は、どの国にも住むことができ、
どの国でも働くことができる。誰もが、貧しい
加盟国から富んだ加盟国への人口の大移動が
起こると思った。しかし、実際にはそんなことは
起こらなかった。皆、自分の国に住みたいし、
自分の国を良くしたいんだよ。」フィリップは、アジアだって同じじゃ
ないかと言いたかったのだろう。確かに、アジアには、理念の
天翔る勢いと強度が足りない。
現実主義者であることは大切だが、
それだけでは、奇跡の花を地上に
咲かせることはできない。異なる価値観、文化、歴史の中で
培われたものと触れあうとき、
私たちの中で開かれて血が通うなにかがある。だからこそ、居心地のよい場所から
離れて、遠くそのまた向こうまで、
旅をしていきたい。衝動は桜の花びらのようにやさしかった。