人民元 米財務省の要求に、中国側は反発かMSN-Mainichi INTERACTIVE 今日の話題

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財務省の要求に、中国側は反発か

 【北京・飯田和郎】米財務省が17日、中国の通貨、人民元の制度改革を半年以内に実施するよう求めたことに対し、中国当局は正式な反応を示していない。ただ、温家宝首相は16日、米経済界の代表団に「人民元改革は主権に属する。すべての国が国情に合う為替制度と合理的な為替水準を選ぶ権利を持つ。外圧には屈しない」と明言しており、中国側は反発するとみられる。

 しかし、中国にとって人民元改革は既定路線。改革に向け、着々と地ならしを進めているのが実情だ。18日に開始された上海での銀行間外貨取引も、人民元切り上げに向けた布石とみられる。9月に予定される胡錦涛国家主席の訪米前後に、人民元改革で何らかの決定がなされるとの見方も出ている。

 中国人民銀行(中央銀行)の周小川総裁は17日、米経済誌フォーチュン主催のフォーラムで、「国有大型銀行と中型銀行の資本再編改革では7〜8割の銀行が満足できる水準になった」と述べた。人民元改革の前提と位置付けている商業銀行改革が順調に進んでいると強調したもので、米国に対する表向きの反発とは裏腹に、人民元改革の準備が進展していることをうかがわせる。

毎日新聞 2005年5月18日 18時32分