アジア債券市場振興

久しぶりにABMI関連の国際シンポジウムを聴講しての感想。

  • このテーマも登場以来すでに4年半になろうか。個別のテーマは年を追って変化していくが、具体的成果をあげようとするときに、単に、現状報告と質疑応答を行うだけではあまり生産性が上がらない、むしろ、個別にテーマをあらかじめ絞った上で、処方箋をみんなで考えるという方法がベターと思った。このテーマが始まったころの危機感、切迫感がないような感じを受けた。これは通貨危機の風化でもあろう。
  • 個別テーマを検討する際に、債券市場の関係者ばかりでは、行き詰まるのではないだろうか。もう少し、関係ありそうな分野の人達にアイディアを出してもらう仕掛け作りが必要だと思う。
  • それにしても日本というのは東アジアの北東の端に位置し、成田空港までが都心に遠いこともあって、東アジアの中心からの距離はかなりある。東京で開かれるシンポジウムというのは、狙いをあらかじめ絞り込んで適切な聴衆を引っ張ってくる必要がある。

しかし、おかげさまで、聴講している間に自分のアイディアも多少固まったし、それはそれで大変ありがたいこと。やはり一人で考えていても何も出てこない。ああ、みんな、この程度にしかまだ進んでいないんだ、というところで、自分が果たしうる役割も見えてくるように思う。