ライブドア判決備忘

http://plaza.rakuten.co.jp/hirakawadesu/diary/200703170000/#trackback

かれに問題があるとすれば、それは現在価値を最大化するために法の抜け道を探そうとしたことではなく、現在価値の最大化だけしか考えていなかったということなのではないだろうか。堀江氏は何度も「株主価値の最大化」ということを言っていたはずである。それが、株主にとっても、堀江氏自身にとっても大きな利益につながるからである。

しかし、会社価値と株主価値は違うものである。多くの経営者は、時価総額と会社価値が違うものであることを知っている。それをここで繰り返す必要はないだろう。ただ、株主資本主義の論理の中では、試算表に記載されない見えない価値を含む本来の会社価値ではなく、会社の現在の時価総額をこそ会社価値として考えようとする。それが、判りやすく、透明で、合理的であるという理由によって。そして、その圧力を作っているのは、今回被害を受けたものも含めて株主そのものであり、その意味では経営者に対して現在価値の最大化をせよと圧力をかけることに加担しているわけである。

よく読み返す必要あり。