地方銀行の再編、資本増強など

このところ地方銀行の再編、資本増強の報道が相次いでいるように感じる。

さて、日経の14日記事では、地銀再編の動きには、(1)メガバンクが背後で仲介役を務めたもの、(2)地方の有力地銀が地域制覇を目指す動き(2007年10月、福岡銀行を中核とするグループの傘下に熊本ファミリー銀行親和銀行が入った。同様に、2006年10月、山口銀行ともみじHDが経営統合)、および、(3)金融当局の主導で再編が進む例(足利銀行野村グループに譲渡)に分けているが、(1)はメガバンク仲介によるものでメガバンクのグループに緩い形で組み込まれる可能性があるもの、(2)はプチ・メガバンクを目指す日本版のスーパーリージョナルバンクを目指すもの、と言えよう。

(3)を当局主導というのはどうだろうか、むしろ当局がより市場のメカニズムを尊重して業界の垣根を越えた資本の流入を認めたもの、と説明する方が実態を良く言い表しているように思う。

当局が最終的に決定を下すから当局主導ということになると、今後、公的資金を返済した上で再編劇に登場する可能性のある、関東つくば銀行(2004年11月にいったん茨城銀行と合併を発表したが、2006円に合併を白紙撤回。)や豊和銀行の動きを客観的にとらえることはできないだろう。