五百旗頭真さん 底を出した日中関係 東アジアの潮流転換へ 

毎日 時代の風。
昨年末の福田首相の訪中で中国政府内の対日観は大きく変わり、日中共同でアジア地域と世界を支えようという福田首相の語りかけに胡錦涛政権は積極的な共感を示したという。五百旗頭氏が、翌月、21世紀委員会出席のため北京を訪問した際に、中国は日本の国連常任理事国入りにもはや反対できないと了解していることを知ったという。
国際的な役割について互いに足を引っ張り合わないこと、東シナ海での武力衝突の危険を助教するための外向的合意に至ることが不可欠とし、東アジアでの協商(アンタント)関係を築くことが必要とする。
福田首相胡錦涛主席宛の親書の内容としては、五百旗頭氏の瀬tyすめいでは、チベット問題という問題を乗り越え、中国が世界に信頼される大国になるよう励ましたという。胡錦涛主席はこれに王子、ダライ・ラマ14世との対話を再開させ、訪日を国際的信頼回復の契機に生かす決意を固めたと思われる、と続ける。
さらに、京都議定書以後の枠組みへの参加を中国が表明したが、これは全地球的協調体制への重要な一歩になるかも知れないという。
最後に、江沢民主席の訪日から10年の日中関係の底を脱して、(日本の)中国や韓国との関係は画期的に改善された。日米同盟と日中協商を両輪として、日本はアジア太平洋のよき世話役としての役割を果たす地平を広げつつあるといえよう、と結ぶ。

防衛大学校長として、また、それに加え時折首相と面談の機会のある氏の言葉だけに、今進みつつ日中関係の良化の説明には信頼がもてると思う。読んでいて力づけられる内容だった。