Lawrence Taubさんの著作他

Laurence TaubさんのThe Spiritual Imperative, Sex, Age, and the Last Casteをこのゴールデンウイーク中にかろうじて通読した。部分、部分で理解が難しい箇所にいくつも出会ったが、それらはきっとTaubさんにもう一度お会いする機会にお聞きしてみようと思う。

人類史の過去に加えて21世紀中を展望する壮大なスケールの著作である。かつ、ひとつひとつの英文は基本的に短くわかりにくい表現は極力回避されているので、読んでいてとても爽快である。不思議な感覚である。

それと、普通陥りがちな、現在の延長線上で未来を見るような考え方がなく、その点でも新鮮に感じた。どうも私自身が同じパターンの反復あるいは慣性の法則のような考え方に既にとらわれているということを、強く感じた。

Taubさんに感想をメールで送らないといけないが、まずそのための考えを整理したいと思っている。でも、研究者のような分析はちょっと今の私には重荷だ。

さて、この本と出会った際に、芋づる式に出会ったThomas Friedman氏のThe World is flatを実は相前後して入手していたが、これも連休末日より読み始めた。もう仕事も本格的に始まり実は結構建て込んでいてしばらくは読み進めるのが難しいが、この本も私にとっては想像を上回る魅力的な本だ。The Lexus and the Olive Treeのときは注意力ならぬ集中力散漫で一つ一つの小話に十分ついていけなかったが、今回のものは違う。ついつい通勤電車の混雑を考えるとせいぜい新書版での読書や仕事関連の読み物(むろん周囲からのぞき込まれても差し支えないもの)が中心だが、荷物の少ないときは帰宅途上で読むのも悪くない。人生、やはり生きていると色々面白いことに出会うし、読書も意外なところに意外な掘り出し物がある。そのうち日本でも訳書が出版されると思うが、自分に鞭打ってミーハー的に原書発売から1ヶ月余りで追いつこうとしてみている次第。