長谷川宏「高校生のための哲学入門」

今週か先週の日曜日の書評に取り上げられていたのを見て購入。確か大学生が進路を考える際に有用とのコメントだったと思う。とてもユニークな本。淡々と読み進むが次第に大きな山を登っているような印象を持つ。私にとっては最終章「知と志向の力」が圧巻。中学生のころから自叙伝的なものをいくつか読んできたけれど、この部分は長谷川さんのこれまでの人生を高校生→大学生→大学院生→----→午前中は哲学+夜は自分で開いた塾の講師 と歩んだ半生を振り返るもの。ややおこがましいが、自分自身が若い頃何を考え、どう判断したかという点を思い起こしながら読むと、また味わい深いような気がする。